入門講座【受動態(別のアプローチ) 】
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私は昨日、その手紙を送った。
動作を行う者 :私
動作の対象物 :手紙
動作 :送る
動作時 :昨日
という事柄を表すために、インドネシア語では、二つのやり方があります。
主語 | 動詞 | 目的語 | 時間副詞 | |
① | [Saya] | [mengirim] | [surat itu] | [kemarin]. |
② | [Surat itu] | [saya kirim] | [kemarin]. |
授業の時、あるSさんは、「ちょっと待って下さい!。[saya kirim]は、なぜ動詞ですか?」
いい質問!待ってました!理由はちゃんとあります。次の文を見ましょう。
事柄:私は、明日、その手紙を送る予定です。
主語 | 助動詞 | 動詞 | 目的語 | 時間副詞 | |
③ | [Saya] | [akan] | [mengirim] | [surat itu] | [besok]. |
④ | [Surat itu] | [akan] | [saya kirim] | …. | [besok]. |
殆どのインドネシア人は、文を作る時に、無意識的・意識的に、akan を[saya kirim]の前に置くのです。
助動詞 は、動詞の前に 置かれるものだとすれば、
動詞 は、助動詞の後ろに、置かれるものだと考えれば良し!。
従って、このakanは「助動詞」だとすれば、[saya kirim]は、動詞相当の何かです。
生徒さん:「しかし、saya と kirim の間になぜスペースが入っていますでしょうか? 」
ナイス!私は、saya kirimを発音する時に、つながっているのですか?それともつながっていないのですか?それは、微妙ですよね。その音をつなげて書くか、離して書くか やはり、約束が必要です。昔のインドネシア語というものは、アラビア文字を使って、表記されました。アルファベットの歴史は、非常に、浅いのです。従って、当時、インドネシア語を研究しているオランダ人の言語学者たちの「信念」に基づいて、今の表記があります。私は、古典インドネシア語は専門ではないので、これ以上詳しく説明することが出来ません。
という訳で、[saya kirim]は、一つの動詞の塊だと考えた方が、メリットが大きいです。<–正しいかどうかは別として。
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インドネシア語では、他動詞文は、必ず、二つの表し方があります。それは、上記の①vs② と③vs④を見て分かります。もう少し、話を進めていくと、
- ①の主語は、saya つまり、動作を行う者 なので、me-動詞が来ます。
- ②の主語は、surat itu つまり、動作対象 なので、受動態の形が来ます。
言い換えれば、
- 主語が「動作主」の場合、次に来る動詞は、me~動詞。
- 主語が「被動作主」の時、次に来る動詞は、受動態。
授業では、次の文をやりました。
- Ayamnya [dicuci] dulu, baru dimasukkan] ke dalam kulkas.
鶏肉は、まず洗ってから、冷蔵庫に入れるのだ。
- 主語 :
- ayam (被動作主)(対象物)なので、どんなに長い文章でも、必ず、「受動態」が来ます。
- Ayam yang [saya beli] kemarin akan [saya masak] besok.
昨日買った鶏肉は、明日、調理します。
- 主語 :
- 昨日買った[鶏肉]
- 主語の頭部 :
- 鶏肉(ayam) 「被動作主」
- 従って、その次に来る形は、
- [saya beli ]
- [saya masak]
のような受動態!
上級でもうっかりと間違っていますので、要注意です!。精進あるのみですね!。
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