中級講座★人称動詞★
インドネシア語は
1.「能動態 kalimat aktif」
2.「受動態 kalimat pasif」
があります。
1.能動態とは、
主語が「動作を引き起こすモノ」です。
つまり
主語が「動作主」です。
使用される動詞はme-で始まります。
2.受動態とは、
主語が「動作を受けるモノ」です。
つまり
主語が「被動作主」です。
使用される動詞は「人称動詞」です。
例文:
1.Saya membeli buku di Shinjuku.
私は 買う 本 で 新宿
私は新宿で本を買った。
私はね、新宿で本を買ったよ。
2.Buku [(saya) beli] di Shinjuku.
本は 僕が 買う で 新宿
本は新宿で「(僕が)買った」
本はね、新宿で買ったよ。
解説:
1.の場合、中心となるモノは、「私」です。「私」とは「本を買う」という動作をしますので、me-動詞を要求します。
2.の場合、中心となるモノは、「本」です。「本」とは「買う」という動作を受けるので、「(saya)beli」という動詞の形が来ます。
東京外国語大学でたまたま学生さんの論文を見て、「人称動詞」という題があって、いいなぁと思って、後に、[(saya)beli]は人称動詞と呼びます。
*
人称動詞は、様々な言語には存在しています。例えば、スペイン語の場合(ロマン語族はスペイン語しか勉強したことありませんので、勉強不足でしたら、すみません)
原型の ped-ir (求める・お願いする・注文する) に対して、主語(動作主)が変われば、形は主語(動作主)に沿って変わります。
私が注文する pid-o [saya pesan]
貴女が注文する pid-es [Anda pesan]
彼・彼女が注文する pid-e [dia pesan]
私たちが注文する ped-imos [kami pesan]
貴女たちが注文する ped-is [kalian pesan]
彼・彼女らが注文 pid-en [mereka pesan]
* 歴史的に、離れて書いたので、別々の要素となりますが、括弧の中は一つの動詞と見なした方が「検定試験」「インドネシアの大学受験」などの標準語の勉強をする時に、無難です。
* この動詞は様々な教科書には「受け身kalimat aktif」と名付けられていますが、私は、そのように考えていません。「saya
pesan」などの人称動詞の一つの応用としては、受け身です。
例:
3.Mari こっち
4.ke sana ke mari あっちへ こっちへ
従って、元々「mari」は、「こっち」又は 聞き手を話し手の方に呼び寄せる時に使います。
5.Mari [ kita bakar ] kertas ini.
さぁ 私たち燃やす 紙 この
この紙を燃やしましょう。
* Mari kita membakar kertas ini.は言わない。しかし、市販の教科書には、mari kita + 動詞 =
let us+動詞 と書いてあるので、「mari kita membakar kertas ini」という間違いを犯しても可笑しくない。
では、5.をカジュアルの文にすれば、
6.[ Kita bakar ] kertas ini,yuk!
になります。
7.Kita membakar kertas ini,yuk!
は絶対に使えないので要注意!!
この事実から、「人称動詞」のコトを少しでも頭に入れておけば、ドラえもんなどの漫画を独学で勉強する時に、少し分かるでしょう。
* 因みに、憧れの大仙人の佐々木先生と仙人の降幡先生は、me-を取った形の動詞は「ゼロ形」って言います。
要約しますと、
人称動詞は、
a.話し手の「意思表示」
勧誘の文
Mari [kita bersihkan] kamar ini.
さぁ 綺麗にしよう この部屋
この部屋を綺麗にしようね。
丁寧な提供の文
Mari [saya bantu],Pak.
さぁ 手伝いましょうか
b.受動態
Buku ini [saya beli] di Shinjuku.
この本は 買いました で 新宿
この本は新宿で買いました。
を表している時に使います。
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